部長
大橋 琢也 (おおはし たくや)
専門・得意分野 | 総合内科、糖尿病・内分泌・代謝内科 |
---|---|
専門医認定 / 資格 | 日本糖尿病学会糖尿病専門医 日本内科学会総合内科専門医 日本内分泌学会内分泌代謝科専門医 難病指定医 |
体の正常機能を保つため、様々な物質が働くことで調和を保っています。その物質がホルモンであり、ホルモンが関わる臓器には脳視床下部・下垂体、甲状腺、副甲状腺、膵臓、副腎などがあります。当科はこれら内分泌臓器の障害によって起こる疾患を専門としています。
糖尿病、高血圧症、脂質異常症、バセドウ病、橋本病、甲状腺腫瘍、原発性アルドステロン症、クッシング症候群、副腎腫瘍、副甲状腺機能亢進症、骨粗鬆症、下垂体腫瘍、先端巨大症、乳汁漏出症などが当科が診療する疾患です。頻度の高い疾患である糖尿病、甲状腺疾患については特に力を入れて診療を行っています。
◀ この表は左右にスライドできます ▶
甲状腺ホルモンが低下する代表的な疾患です。倦怠感、むくみ、寒がり、脱毛、便秘などの症状があります。橋本病であっても実際には甲状腺機能に異常のない方も多いです。診断は採血と甲状腺エコーを中心に行い、治療は内服薬によって行います。
治療開始後は定期的な採血を行いながら、薬の量を調節します。当院では迅速に治療できるよう甲状腺機能に関する血液検査も院内で行っています。甲状腺機能低下は月経、妊娠や胎児の発達にも関連しており、当院婦人科の医師とも連携しながら診療しています。
甲状腺ホルモンが増えてしまう代表的な疾患です。自己免疫疾患のひとつで、細菌やウイルスなどの外敵の防御に働く免疫が自身の体を攻撃する病気です。暑がり、動悸、汗をよくかく、体重減少、手の震えなどの症状があります。診断は採血と甲状腺エコーを中心に行い、治療は内服薬、放射性ヨウ素内用療法、手術があります。
治療法には一長一短があり、患者さんと相談しながら決めています。多くの方が内服薬による治療を選択されますが、バセドウ病の薬物療法には無顆粒球症という副作用があり、最初の対応が肝心であると考えています。また、バセドウ病と他院で診断され、定期的な通院のため、当院を選ばれている方も少なくありません。
◀ この表は左右にスライドできます ▶
健診や頸動脈エコーで甲状腺に腫瘤を指摘されたなどで来院されます。甲状腺腫瘍は多くの場合、良性ですが、定期的に超音波の検査をして評価する必要があります。一方で、ある程度の大きさがある場合や形状が悪性を否定できない場合などには穿刺吸引細胞診を行い、良性・悪性の評価を行います。
健診で甲状腺が大きいと指摘されたり、御自身で首の前面が腫れてきたことに気づいて来院されます。甲状腺腫大の場合は、病気でないことも多く、触診だけでなく、超音波の検査で大きさを測定することが重要です。気になる方は当院で甲状腺エコーを行ってください。
健診で血糖が高いと言われたり、体重減少や多尿などで受診されます。以前であれば入院しなければ改善が期待できなかった場合でも薬の進歩により外来での治療が可能となっています。糖尿病ケトアシドーシスのように全身状態が悪い場合には入院が必要ですが、当科で多い入院は手術前の血糖コントロールを目的とする入院です。手術に向け血糖コントロールを改善し、整形外科、泌尿器科、消化器外科で手術を行っています。
外来診療では管理栄養士とともに継続できる食事・運動療法を提案しています。薬物療法は少ない薬で安全に目標を達成することを方針としています。糖尿病の方は一度薬をはじめると中止できないと思われることもありますが、当科に通院されている患者さんの中には薬物療法を終了し、食事・運動療法で良好なコントロールを維持している方もいます。また、糖尿病専門医として力を入れているのが1型糖尿病の方の診療です。
治療はインスリンが中心となりますが、血糖変動が大きくなりがちできめ細かい対応が必要です。糖尿病で通院されていると、血糖値やHBA1Cに目がいきがちですが、糖尿病の治療の目的は血管合併症を起こさないことです。健診等も利用しながら合併症の評価をすすめていきたいと考えています。
脂質は人間の生命維持に必要不可欠な役割を果たしていますが、量が多かったり、少なかったりすると、自覚症状のないまま動脈硬化をきたします。進行すると、心筋梗塞や脳梗塞のような重大な病気になってしまいます。脂質異常症があるかどうかは採血検査でわかります。LDLコレステロールが高かったり、HDLコレステロールが低かったり、中性脂肪が高かったりすると、脂質異常症と診断されます。脂質異常症と診断されたら、まずは目標値を確認します。
生活習慣の改善、食事・運動療法を行い、それでも目標値に達しない場合は内服薬を検討します。生活習慣の中で禁煙は動脈硬化を起こさないために必須で、受動喫煙も心筋梗塞や脳梗塞のリスクとなるため、避けるようにして下さい。その他、多量飲酒を避け、過剰な体重や内臓脂肪を減らすことも有効です。
健診や他の疾患のために行ったCTやMRI検査でたまたま見つかった1cm以上の腫瘍を副腎偶発腫(副腎インシデンタローマ)といいます。内科であれば内分泌科、外科であれば泌尿器科が拝見しています。
副腎はホルモンを産生する臓器であるため、副腎に腫大があった場合にはホルモンの検査が必要になります。そのため、当院では最初は内分泌科で拝見します。大部分が良性ですが、中にはホルモンを過剰に分泌し、体に悪影響を与えることがあります。代表的な疾患にクッシング症候群、原発性アルドステロン症、褐色細胞腫などがあります。採血検査と画像診断で診断を行います。
副甲状腺は甲状腺の裏側にあり、カルシウム代謝に重要な副甲状腺ホルモン(PTH)を産生していています。副甲状腺の腺腫、過形成、癌などにより副甲状腺ホルモン(PTH)が増加し、高カルシウム血症、低リン血症、悪心・嘔吐、食欲不振、骨折など多彩な症状を呈する病気を副甲状腺機能亢進症といいます。慢性腎不全に続いて起こる副甲状腺機能亢進症もあります。血液検査、エコー検査で診断を行い、手術や薬物療法で治療を行います。
当院では、糖尿病患者様向け教育入院の受入を行っています。
現在、予定されている休診はありません。
専門・得意分野 | 総合内科、糖尿病・内分泌・代謝内科 |
---|---|
専門医認定 / 資格 | 日本糖尿病学会糖尿病専門医 日本内科学会総合内科専門医 日本内分泌学会内分泌代謝科専門医 難病指定医 |
皆様に安心して頂けるような診療を心がけております。
専門・得意分野 | 糖尿病・内分泌・代謝内科 |
---|---|
専門医認定 / 資格 | 日本糖尿病学会糖尿病専門医 日本内科学会総合内科専門医 日本内分泌学会内分泌代謝科専門医 |
血液検査、尿検査、CT、エコー(甲状腺、腹部)ABI検査
転院、入院の相談も受けています。患者様の紹介は地域医療連携室03-5943-2424までご連絡ください。