IMSグループ 医療法人財団 明倫会 明倫会東京大和病院

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子宮内膜ポリープ

原因と症状

子宮の内側(子宮内腔)の表面に突出するいぼの様な腫瘍で、エストロゲン(女性ホルモン)の影響で発生します。

主な症状

そのほとんどは良性で無症状のことも多いですが、不正出血や月経量の増加、不妊症の原因になることがあります。

検査と診断

超音波検査

子宮の内側(子宮内腔)を観察し、ポリープの大きさなどをみます。超音波を出す細長い器具を腟に挿入して行いますが、性交経験が無い方にはお腹や肛門から検査を行うことも可能です。月経周期によっては正常の子宮内膜の増殖によりポリープの診断が難しくなるため月経終了時期から排卵期まで(月経開始日から6日~10日目)に検査を行います。

子宮鏡検査

腟から子宮の入り口に細いカメラ(子宮鏡)を入れ、子宮の内側(子宮内腔)を観察する検査です。ポリープの個数や位置、大きさや表面の性状などを観察します。
検査は5~10分程度で基本的には無麻酔で外来にて行います。月経周期によっては病気の評価が行いにくい時期があるので月経終了時期から排卵期まで(月経開始日から6日~10日目)を目安に検査を行います。

子宮内膜細胞診・子宮内膜組織診

子宮内腔表面の細胞や組織を採取して、悪性(癌)の所見がないか顕微鏡で確認します。

治療内容

子宮内膜ポリープは一般的には良性の病気であり、症状がなければ経過観察を行う場合もあります。不正出血などの症状がある場合や妊娠を希望される場合、大きさが10mm以上ある場合には治療を勧めます。また内膜ポリープの0.8%に悪性所見を認めたという報告もあるため、閉経後や大きなポリープがある場合は手術で切除を行い、病理組織学的診断を行うことが望ましいと考えます。

1. 経過観察

定期的に超音波検査や子宮内膜細胞診などを行います。

2. ホルモン療法

女性ホルモン(エストロゲンとプロゲスチン)を周期的に投与し(カウフマン療法)、月経様の出血をおこすことで、ポリープが出血とともにはがれ落ちることを期待して行う治療法です。有効性は確実でないため、数回行ってもポリープがはがれ落ちない場合は手術療法を勧めます。

3. 子宮鏡下子宮内膜ポリープ摘出術

腟から子宮の入り口を通って子宮の内側にレゼクトスコープと呼ばれる電気メスのついた手術用子宮鏡を挿入し、ポリープを切除していきます。当院では原則的に全身麻酔で手術を行うため入院が必要となります(1~2泊)。当院では子宮鏡技術認定医が4名在籍し、年間250件以上の子宮鏡手術を行っております(2020年度の統計で全国1位※)。

厚生労働省の診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会において報告されたものによる(全国統計 病院情報局2020年度しらべによる)

子宮鏡手術

実際の手術写真

子宮内膜ポリープ
摘出後

実際のレゼクトスコープ

女性医療センター

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