産婦人科医 明樂重夫 公式サイト 明理会 東京大和病院

卵巣囊腫に対するお腹にきずの残らないvNOTES(ヴイノーツ、経腟的腹腔鏡手術)

お知らせ

当院では卵巣囊腫に対して、お腹にきずの残らないvNOTES(ヴイノーツ、経腟的腹腔鏡手術)を導入しています。

これまでの卵巣の手術は、腹部を切開する方法しかありませんでした。当院ではお腹に全くきずが残らず、術後の痛みも格段に少ない画期的な術式であるvNOTES卵巣囊腫にも適用しています。

当初卵巣嚢腫の手術は下腹部に5-20cmの切開創を加える開腹手術から始まりましたが、手術による患者さんの痛み軽減や早期回復を実現するため、創が小さい腹腔鏡下手術が主流となりました。現在は0.52cmの創を臍と下腹部に計3-4カ所設けて手術を行うことが標準となっています。

vNOTESは腟の奥を切開することでお腹の中に到達し、そこから従来と同様の腹腔鏡下手術を行う術式で、保険にも適応となっています。海外では2012年頃から子宮筋腫を対象として始まり、日本では2022年頃から徐々に普及してきました。

当院でも2022年より子宮筋腫に、2023年より卵巣囊腫にvNOTESを開始し、202511月までに計100例以上の手術を経験してきました。今では子宮筋腫や卵巣囊腫は可能な限りvNOTESで行っております。

これまで子宮筋腫に対しては、お腹にきずをつけないで子宮を摘出する腟式子宮全滴術がありましたが、卵巣囊腫に対してはvNOTESがお腹にきずが残らない初めての術式です。

卵巣嚢腫摘出術図

卵巣嚢腫は比較的若い世代の女性に多く見られることから、美容的観点からも非常に優れています。また、vNOTESはきずの痛みを更に軽減することが期待でき、手術操作においても比較的簡便であることから、通常の腹腔鏡よりもさらに早期の社会復帰も可能となりました。

しかしながら、卵巣嚢腫の大きさや性状、癒着の有無、性交経験の有無などにより全ての卵巣嚢腫の手術がvNOTESで可能というわけではありません。病状によっては癒着が予想されるために従来通りの腹腔鏡下手術を勧める場合や、臍から腹腔鏡を挿入して腹腔内の観察を行った後に腟からの操作に移行するハイブリッドvNOTESを行う場合もありますので、詳細は主治医とご相談ください。

 

 

 

お知らせ一覧