産婦人科医 明樂重夫 公式サイト 明理会 東京大和病院

女性の一生をケアする婦人科医

子宮内膜症と生理痛

初潮後、思春期以降の女性が経験する月経痛の多くは子宮の収縮によるもので、大部分は年齢と共に自然に軽減します。しかし、一部の女性は下腹部痛や腰痛に加えて、頭痛、疲労、食欲不振などの症状を伴う月経困難症という病的な状態を経験します。その治療の一つとして、低用量ピルが用いられます。

予防効果と影響

子宮内膜症は月経が起こるたびに症状が悪化する傾向にありますが、早期の低用量ピルの使用はその悪化を防止します。また、低用量ピルは月経前症候群や生理不順の治療にも有効です。

長期間のピル使用が将来の妊娠・出産に影響を及ぼすのではないかとの懸念があるかもしれませんが、ピルの使用を止めれば月経周期はすぐに元に戻り、妊娠は可能になります。

低用量ピルの普及と女性のQOL向上

低用量ピルを使用し月経周期を調整することで、女性アスリートは自身のベストコンディションを保つことができます。競技生活を終え、ピルの使用を止めれば、すぐに妊娠・出産が可能になります。

女性が輝くためにも、正確な情報と理解に基づいた低用量ピルの利用が重要です。月経とその関連症状を適切に管理することで、女性の生活の質を向上させることができます。