骨盤臓器脱の治療
骨盤臓器脱のstageが軽度の場合に適応となる骨盤底筋体操(訓練)は、骨盤底筋を収縮させる筋肉を鍛えるトレーニングで、具体的には尿道と肛門を締めたり緩めたりする運動です。骨盤底筋(骨盤の底にある内臓全体を支える筋肉)を意識することから始めましょう。最初は排尿時に途中で尿を止めるようにします。これができれば、骨盤底筋は正しく収縮しています。ただし、間違った骨盤底筋体操を行うと、他の筋肉を使ってしまうため腹圧により逆に骨盤底が下がってしまうこともありますので注意が必要です。そのため、当院ではリハビリテーション科の専門家による指導を行い、効果を上げています。
骨盤底筋体操時の体勢は立っていても、座っていても、横になっていてもかまいません。トレーニングを開始して4週間ほどで効果が表れ、その後も繰り返し続けることで骨盤底筋が鍛えられ症状の改善が期待できます。
また、骨盤底サポートやベルトなど、垂れ下がった臓器を持ち上げ骨盤底筋を支える効果のある補正下着もあり、他の人からは分からないようにデザインも配慮されています。