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前立腺肥大とは、男性の尿道をとりまく前立腺が肥大して尿道を圧迫し排尿障害を起こす病気です。尿が細くチョロチョロとしか出なかったり、排尿に時間がかかったり、頻尿になります。残尿が増えてくる為、細菌が感染して急性前立腺炎を起こすこともあります。加齢とともに、徐々に進行する疾患で、50歳以上の男性に多くみられます。
前立腺は男性ホルモンの支配を受けている臓器です。年を重ね、ホルモンバランスが崩れてくると前立腺の表面の組織が萎縮し内部の組織が肥大して起きます。しかし、その原因はよく分かっていません。
前立腺肥大症 | 前立腺がん | |
---|---|---|
発生部位 | ![]() |
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経過 | 肥大により尿道が圧迫されて、排尿障害があらわれる転移はしない | 進行すると排尿障害があらわれたり、骨やほかの臓器に転移する |
当院で行っている前立腺肥大症の代表的内視鏡治療は、接触式レーザー前立腺蒸散術(CVP)、ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)経尿道的前立腺切除術(TUR-P)です。
このほか、Rezum(レジューム)を用いた経尿道的水蒸気(WAVE)治療や経尿道的前立腺吊り上げ術(Urolift)も取り入れ、様々な症例に対応できるよう、診療体制を整えています。
CVPは Contact laser Vaporization of the Prostate の略で、前立腺組織に光ファイバーを接触させてレーザー光を照射することで、前立腺組織に高熱を与え、組織中の水分や血液を一瞬で沸点に到達させて蒸発させ、組織を気化して消失させてしまう最新で低侵襲の手術方法です。
HoLEPはHolmium Laser Enucleation of the Prostateの略で、経尿道的手術によって開腹手術と同じように前立腺の肥大箇所をくり抜くことができる画期的な手術方法です。
TUR-PはTrans-urethral resection of the prostateの略で、前立腺を電気メスで直接削っていく古くからおこなわれている手術療法です。
CVPはみかんの実にレーザーで高熱を与え、果実を果汁もろとも一瞬で蒸発させて消失させます。果汁も一緒に蒸発させるので、ほとんど出血しません。
HoLEPはみかんの実を皮から剥がすように果実を核出します。出血は少ないですが、核出した果実をまた別の方法で体外に取り出さないといけないため、時間が多くかかります。
TUR-Pはみかんの実を直接切除していくため,果汁(出血)がでてくるのを防ぐことができません。
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特徴 | 入院日数 | 費用 | |
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CVP |
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約5日間 | 健康保険が適用になります。詳細はお問い合わせ下さい。 |
HoLEP |
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約5日間
患者さまのご状態によっては1泊2日~手術調整可能です。 |
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TUR-P |
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約7日間~10日間 |
手術の詳細につきましては、泌尿器外来におたずねください。
接触式レーザー前立腺蒸散術(CVP)
ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)
経尿道的水蒸気(WAVE)治療とは、2022年9月から日本でも保険適用となった、体に負担の少ない新しい前立腺肥大症の内視鏡手術です。
Rezum(レジューム)という機器を使用し、肥大した前立腺組織に103℃の水蒸気を約9秒間噴霧し、前立腺組織を約70℃まで上昇させ組織を壊死・退縮させます。
治療時間が10〜15分程度と短く、メスやレーザーを使わないため体に傷がつかない低侵襲な手術です。
内服治療で十分な効果が得られなかった方、様々な合併症により長時間の全身麻酔に適さない方などに、お体への負担が少ない新しい選択肢の一つです。
経尿道的前立腺吊り上げ術(Urolift/ウロリフト)は、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善するための低侵襲手術の一つです。 この治療法では、前立腺の中に小型のインプラントを埋め込み、肥大した前立腺を物理的に持ち上げることで尿道を広げ、排尿をスムーズにすることを目指します。ウロリフトは、前立腺組織の切除や熱処理を伴わず、体への負担が少ないのが特徴です。